大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2782 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人A弁護人石川時之助の上告趣意は後に添えた書面記載のとおりである。

同第一点について。

所論は原判決が証拠によらずして事実を認定したと非難し、ひいて憲法三一条の

違反を主張するのであるが、原判決挙示の証拠をもつて、十分に判示事実を認定す

ることができるのであつて、憲法違反の理由は、その前提を欠くから、理由がない。

同第二点について。

所論は、本件起訴状によつては、犯罪の内容を知ることができないから、不適法

であつて、大審院判例に違反するというのであるが原判決はなんら所論のような判

断は示していないのであるから、適法な上告理由とはいえない。また本件起訴状の

事実の表示をもつて犯罪事実の具体的内容は明確であるから、なんら引用の判例に

も違反するところはない。

同第三点について。

原判決は、本件の風呂敷包一個は氏名不詳の乗客の占有内にあつたとの趣旨を判

断しているのであるから、所論判例違反というのは、単なる事実誤認の主張に帰す

るのであつて、適法な上告理由に当らない。

同第四点について。

前説示のように、原判決は、本件風呂敷包の占有者は氏名不詳の乗客であると認

定しているのであるから、なんら所論引用の判例に違反するところはない。論旨は

結局原判決の事実誤認を非難するのであつて、適法な上告理由に当らない。

同第五点について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由とならない。その他記録を精

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査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴四〇八条に従い、全裁判官一致の意見で主文のとおおり判決する。

昭和二七年二月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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